「動画を見ながら宅トレしているのに、なんだか効いている気がしない」
「同じメニューをこなしているはずなのに、なぜか腰や膝ばかり痛くなる」
体を動かし始めた人ほど、そんなモヤモヤを抱えていませんか?

その原因、実は「回数が足りない」のではなく「フォーム」かもしれないよ
この記事でお伝えしたいのは、回数やメニューを増やす前に直してほしい、たった3つのフォームです。
私は理学療法士として、毎日たくさんの方の体の動きや姿勢を見るのが仕事です。さらにプライベートでは、フィジークコンテストでノービスクラス3位に入賞した夫を、長年そばでフォームチェックしてきました。「体の専門知識」と「競技者を間近で見てきた経験」、その両方の視点から宅トレを見直しています。
フォームが崩れたまま回数だけを増やすと、効かせたい筋肉に効かないどころか、腰や膝を痛める遠回りになってしまうこともあります。せっかくの頑張りがもったいないですよね。
でも、ポイントを押さえれば大丈夫。同じ回数でも「効いている感じ」が変わり、痛みを気にせず続けられるようになります。今日の宅トレから、すぐに試せる内容です。
なぜ回数よりフォームが先なのか
筋トレでいちばん大事なのは、狙った筋肉にきちんと負荷をかけることだと私は考えています。
崩れたフォームで100回やるより、正しいフォームで10回。これは精神論ではなく、負荷の「かかる場所」の話です。フォームが崩れると、本来効かせたい筋肉ではなく、腰・膝・首といった別の場所に負担が逃げてしまいます。
つまり、宅トレでよく聞く「効かない」と「痛い」という2つの悩みは、実は同じ原因から起きていることが多いんです。その原因がフォーム。だからこそ、メニューを増やす前に、まずここを整えるのが近道だと私は思っています。
では、具体的に何を直すのか。私が自分のトレーニングでも毎回意識している3つを紹介します。
「回数より先に」見直す3つのフォーム
①スクワット
宅トレでいちばん人気で、いちばん崩れやすいのがスクワットです。ポイントは、膝ではなく「股関節から曲げる」
ありがちな崩れは、膝が前に出てしまうことと、背中が丸まること。これだと太ももの前や膝にばかり負担が集中して、お尻や太もも裏に効きにくくなります。
意識してほしいのは、しゃがむときにお尻を後ろに引いて、股関節から折りたたむこと。イスに腰かけるイメージです。私自身、トレーニングのたびにこの「股関節から」を最初に確認します。慣れてきてブルガリアンスクワットなど負荷の高い種目に進むときも、土台はまったく同じです。また、どうしてもフォームが取れない場合にはまだスクワットを行うための体作りができていない可能性があります。その場合には、ヒンジというトレーニングで基礎を作る必要があります。ヒンジについてはまた機会がある時に載せたいと思います。

プランク
体幹トレの定番プランクも、フォーム次第で効果も負担もまるで変わります。
ありがちな崩れは、腰が落ちて反ってしまうこと。これをやると、翌日お腹ではなく腰だけが痛い……という結果になりがちです。
コツは、お腹をへこませてお腹と背中でお腹の中を挟み込むような意識。お尻を軽く締めると腰が落ちにくくなります。鏡や、横からスマホで撮った動画で「体が一直線か」を確認すると一発でわかります。特に顔が上がってしまっていることが多いので、目線は手元にするのがポイントです。

デッドバグ
3つ目は、理学療法士の私がぜひおすすめしたいデッドバグです。あおむけで手足を動かす、地味だけど優秀な体幹種目です。
ありがちな崩れは、手足を伸ばすと腰が反って床から浮いてしまうこと。
ポイントは、みぞおちを軽く丸めて、腰と床の隙間を埋めるようにお腹で床を押し続けること。デッドバグは体幹を「鍛える」というより、腰を守りながら体を使う感覚を覚える種目だと私はとらえています。だからこそフォームが命。ここが整うと、ほかの種目で腰が反るクセにも気づきやすくなります。

慣れてきたら次の一歩
フォームが安定してきたら、膝つきワイドプッシュアップ(胸)、ダンベルフライやブルガリアンスクワットなど、少しずつ負荷を上げる種目にも挑戦できます。どれも「土台のフォーム」が整っていてこそ安全に効かせられるもの。焦らず一段ずつでいきましょう。
フォームを自分でチェックするコツ
「正しいフォームと言われても、自分のが合ってるか分からない」——その気持ち、よく分かります。
いちばん簡単なのは、スマホを横に置いて、1セットを動画で撮ることです。鏡は正面しか映りませんが、フォームの崩れは横から見たときにいちばんよく分かります。腰が反っていないか、背中が丸まっていないか、撮った動画を見れば自分で気づけます。
これは私が夫のフォームを長年チェックしてきて実感したことでもあります。本人は「まっすぐのつもり」でも、横から見ると意外とそうでもない。筋トレ上級者でもそうなのですから、私たちが撮って確認するのは当然なんです。
特別な道具はいりません。今日の1種目から始められます。
トレーニングの「前後」も、実は効果を左右する
ここまでフォームの話をしてきましたが、宅トレの効果を支えるのは、トレーニング中の動きだけではありません。
トレ前の準備運動でこわばった体をほぐしておくと、フォームそのものが取りやすくなります。私もスクワットやデッドバグの前に、フォームローラーを使った胸椎のストレッチなどを必ず取り入れています。この準備運動については、別の記事で詳しく紹介する予定です。
そして見落とされがちなのがトレ後の体づくり。筋肉は、動かしたあとの栄養と休養があってこそ育っていくといわれています。「頑張っているのに体が変わらない」と感じるとき、トレーニングだけでなく、食事やたんぱく質の摂り方を見直すと変化を感じやすくなることもあります。私が普段どんなふうにプロテインやサプリと付き合っているかも、いずれ正直にお話ししたいと思っています。
まとめ:回数を増やす前にフォームを整えよう
最後に、私が「回数より先に」直している3つをもう一度まとめます。
- スクワット|膝でなく、股関節から折る
- プランク|腰を反らず、お腹と背中で挟む
- デッドバグ|腰を浮かせず、お腹で床を押す
どれも特別な器具はいらず、今日の宅トレからすぐに試せます。**まずは今日、1種目だけ横からスマホで撮ってみてください。**それだけで、きっと気づくことがあります。
「正しいフォームで、痛めず、効かせて、長く続ける」。30代からの体づくりで私がいちばん大切にしていることです。一緒にコツコツ積み重ねていきましょう。
※本記事は個人の体験・感想をもとにした情報提供が目的です。
※効果・効能には個人差があります。
※運動の可否は体調や持病により異なります。痛み・しびれのある方、持病のある方は必ず医師にご相談ください。
※医療行為・診断・治療を目的とするものではありません。


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